~所沢航空公園フットサルコートを活用した地域共生コミュニティ形成事業~

【実施プログラム 1】
≪ウォーミングアップ≫
初参加の国立スポーツ科学センター和田氏にお願いしてウォーミングアップを実施。専門的な知見も交えながら短時間で効果的なウォーミングアップを行っていただいた。
また、和田氏自身は普段個別指導(視覚障害者)が多く、多様な人がいるグループでの実施は初めてとのこと。大変勉強になり今後学びを深めていきたいとおっしゃっていた。

  

 

【実施プログラム 2】
≪ボール回しリレー≫
初参加の方もいたので、ゲームを想定したチーム分けをし、チーム対抗ボール回しリレーを行った。

各チーム1人づつ前方に置いてあるコーンをドリブルで回ってくるリレー方式。車椅子ユーザーはヒザの上にボールを乗せ、ドリブル不可な杖歩行の方はボールは使わず杖歩行のみでコーンを回ってくる。ファシリテーターの役割として各チームによって身体機能のバラツキがあるので、まず一回練習を行い各チームのスピードを把握し、コーンを置く距離をチームごとに誤差をつけ、ある程度平等性を保てるようにオペレーションする。勝敗が主ではなく、その後のゲームにスムーズに入れるように互いの身体機能の理解とチーム内のコミュニケーション機会と連帯感を生むために行う。

 

 

【実施プログラム 3】
≪みんな一緒にゲームができるルールを考える≫
みんなで一緒にプレーできる「新しいサッカーをつくろう」を実践する。

今回は子供たちが4歳~11歳まで5名と全体の30%と多かったので、参加者内で相談し子供たちを中心にしたルールで実施。脳性麻痺の長野君も自発的にゴールキーパーになり子供たちを盛り上げてくれた。

 

 

【考 察】
15名が参加。航空公園管理事務所からも3名がご参加いただき、全プログラム体験していただいた。

所沢で創業90年の㈱二上家 二上社長様が差し入れに来ていただき、今後こう言った地域活動を支援していきたいとお言葉をいただいた。更に、途中参加された水村県議会議員からも「既にコミュニティが出来あがってきていますね」と講評をいただいた。

また、一般社団法人日本CPサッカー協会(脳性麻痺サッカー)松村理事が加須から見学にいらっしゃり、「とても優しく温かいコミュニティだと感じました」と感想をいただき、今後何か連携したいとお話しいただいた。
障害者サッカーもそうだが、障害者スポーツ全般的に、同じ障害種別の人達だけでスポーツをするには競技人数が少なく、今後、当事業のように多様な人達が共にスポーツを実施できる環境づくりが、障害者のスポーツ実施環境にも必要になってくるとあらためて思う。

コミュニティ内にも動きが出てきている。

①脳性麻痺の長野君が初めて自身の講演会を企画、そのサポートをコミュニティメンバーがおこないながら実施した。
こういった事象は、単に健常者が障害者を支援するという一方方向のものでなく、共に場を作り上げていくことで相互理解と、なにより、ポジティブな行動変容が起きていくことを私自身、過去8年間のコミュニティ活動で沢山見てきたので今後が楽しみである。

②千葉県松戸市から参加した理学療法士の会田さん(女性)は、松戸市でも共生コミュニティをつくりたいと私にレクチャー依頼があり、その後、松戸市内でコミュニティスペースを運営してる企業に自らアプローチして実践を開始している。

③終了後の交流会(私は不参加)で、来期の事業継続希望が多数出ていたとのことは、参加者が単なる参加者から当事業がジブンゴトになってきている証。持続可能な運営に関して有用な事象だと思う。

新規で参加された方々や、子供たちも、また参加したいと感想をもらい主催者としても大きな活力に。毎回天気にヒヤヒヤさせられながらも、今年度予定の4回を実施でき本当に良かった。

最後に、いつも素晴らしい画像を提供していただいている一般社団法人ベンチャースポーツ連盟理事の木村理氏、所沢航空記念公園管理事務所のスタッフ皆様のご協力をいただき、今回も無事に事業が終えらえたことに心より感謝申し上げます。

鮎川地域共生コミュニティ研究所 
所長 鮎川雄一